旭サナック株式会社

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Cross Talkクロストーク

Member

  • N.T 2001年入社 C事業部 技術開発部
    ユニット技術課兼システム開発課 課長

    新型塗装機の開発プロジェクトを指揮。主力メンバーであるH.SとK.Aにさまざまな経験をさせることで、成長を促す。

  • H.S 2014年入社 C事業部 技術開発部ユニット技術課

    新型塗装機の開発・設計を担当。3D-CADの技術を駆使して、顧客からの高い要求に応えるべく、意欲的に業務にあたった。

  • K.A 2014年入社 C事業部 技術開発部ユニット技術課

    製品の魅力をより明確に伝えられるよう販促用のCG動画を作成。販売促進部はあるものの、技術メインの業務であるため担当した。

Projectプロジェクト概要

塗装ロボットに装着して使う新型塗装機「EAB400R」の開発がスタートしたのは、2017年9月のこと。他社の塗装機よりも優位性のある製品を開発するのがミッションである。このプロジェクトの指揮を任されたN.Tは、すぐにプロジェクトメンバーを選出。さらなる設計力向上を期待し、開発・設計には入社7年目のH.Sを起用。販促用CG動画には、別の案件で経験のあるK.Aを据えた。
メンバーを選定したものの、約1年は既存の塗装機を使って繰り返しテストを実施し、性能の検証をじっくりと行った。具体的に開発が動き出したのは、2018年9月から。製品は2019年9月に完成し、CG動画はその6か月後の2020年2月にできあがった。

Theme 1「お客さまはこう考えるのか」と
顧客目線の大切さを学びましたね。

H.S
他社よりも優位性のある製品とは、具体的にどんな製品をめざしたのですか?
N.TN.T

他社は「回転霧化静電方式」という塗装機を使用しています。これは高い塗着効率で塗膜の仕上がりもきれいなんですが、イニシャルコストが高いんです。なので、私たちはイニシャルコストを抑えることができる「エア静電方式」で勝負しようと考えました。

エア静電方式にすると、回転霧化静電方式に比べてどれくらいコストを下げられるのですか?
H.SH.S

おおよそ2~3割です。もちろん、性能は回転霧化静電方式と同等を確保するのが条件です。

それは高いハードルですね。H.Sさんは、このプロジェクトに起用されたとき、どんな気持ちでしたか?
H.SH.S

自動車や二輪業界の塗装は非常に要求が高いので、プレッシャーがありましたね。でも、それと同じくらいやりきりたい気持ちもありました。

開発を進めるにあたっての課題は?
N.TN.T

コスト、性能もそうですけど、小型化かな?

H.SH.S

そうですね。ヘッドの小型化に苦労しました。回転霧化静電方式はその仕組みからヘッドが大きいんですけど、私たちの製品はヘッドを小さくして、細かいところまで塗れるのをウリにしようと考えました。ただ、小さなヘッドに電気、エア、塗料の3つの経路を納めなければいけないので、大変でしたね。

その課題をどのように解決していったのですか?
H.SH.S

3D-CADの活用です。これまで会社のバックアップもあり、機械製図CAD作業技能検定2級を取って設計してきましたが、3D-CADで設計するようになって大幅に可能性が広がりました。画面上で立体的に設計できるので、図面をグルグル回転させながら、最適な経路配置を考えることができました。

N.TN.T

あと、顧客先でのテストもいい経験だったよね。

H.SH.S

ええ。製品が完成しても顧客先でのテストが待っています。それでよい結果を出さなければ、納品できないので、緊張しましたね。運用を考えて1日8時間連続で安定的に塗装できなければいけない。その他にも多くの改善意見をいただきました。「お客さまはこう考えるのか」と顧客目線の大切さを学びましたね。

Theme 2CMや映画のワンシーンを参考に
どんな構成でつくられているのかを
研究しました。

K.A
K.Aさんの苦労というと?
K.AK.A

どれだけいい製品をつくっても、それが伝わらなければ意味がありません。なので、3分程度の動画を分かりやすく、最後まで飽きさせずに見ていただけるかが課題でした。N.Tさんからもアドバイスをいただけましたし、自身でもCMや映画のワンシーンを参考にどんな構成でつくられているのかを研究しました。

つくり手の目線でCMや映画を見たわけですね。
K.AK.A

はい。CGの制作は協力会社にも手伝ってもらったのですが、自分のイメージを人に伝える難しさも実感しました。形や動きなどをあいまいに伝えてしまうと、自分のイメージとは違うものができてしまいます。そのため、資料やジェスチャーなどを見せて、具体的に伝えることが大切だと学びましたね。

N.Tさんはプロジェクトを統括する立場として、お二人の成長のためにどのようなことに気を付けましたか?
N.TN.T

そうですね。いちばん大切なのは、モチベーションを上げることだと思うんです。なので、実務にはなるべく口出しをせず、やる気を持って取り組めるようなアドバイスやサポートに徹しました。

Theme 3若手にも大きなプロジェクトを
任せてもらえるところが
当社ならではだと思います。

H.S
開発を通してあらためて旭サナックらしいなと感じたことはありますか?
H.SH.S

僕はまだ20代ですが、そんな若手にも大きなプロジェクトを任せてもらえるところが当社ならではだと思います。今回の開発で多くのことを学んだので、それを活かすためにも、次のプロジェクトがあれば挑戦したいですね。

K.AK.A

同じフロアに関係部署が集まっているのもやりやすかったです。確認したいことや質問したことがあれば、すぐに行ってできるので、スピード感を持って仕事ができます。あと、打ち合わせで動画のコンセプトやシナリオ構成などを議論するのですが、主体的に進めさせてくれます。とても自由にできたと思っています。

Theme 4機能に基づいた美しいデザインで、
当社の新しい価値を提案できればと
思っています。

K.A
ありがとうございます。では、最後に今後の抱負などを聞かせてください。
K.AK.A

私は「デザインと機能の調和」をめざしていきたいと思っています。単にかっこいいだけでなく、使いやすさも実感してもらえる製品をデザインしたいですね。機能に基づいた美しいデザインで、当社の新しい価値を提案できればと思っています。

H.SH.S

機械を生み出す者として新技術や新製品の開発を通して、社会に貢献するのがいちばんの使命だと思っています。今後も設計の腕を磨いていくと同時に、後輩の育成にも力を入れていきたい。N.Tさんのマネジメントを参考にして、後輩たちにやりがいを持って仕事ができる環境を整えていけるといいなぁと思っています。

N.TN.T

開発は、より良いものをめざそうとするとどうしても時間がかかります。しかし、どんなプロジェクトでも時間は限られていますよね。その限られた時間をどうやりくりするのか。スケジュール管理をうまくできるようになるのが、私の目標です。若手だけでなく、マネジメントする私も日々努力し、さらに上をめざしていきたいと思っています。

Future Creation
Factory Tour
さあ、技術で未来を
創り出そう!

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